大切にしたい
このブログで「ほんとう」シリーズを書いていますが、講義でも話しました。 社会福祉で「相手を尊重する」ためには、「ほんとう」は誰にも分からないから、相手にとっての「ほんとう」を確かめようといった話です。 私としては、権利擁護、尊厳といった言葉…
前回、「ほんとう」が見えないのは専門職も同じと書きました。分からないから良いのです。私にとっては拠り所です。自分が正しくない可能性があるから「相手にとって」を考えることができるし、現実がより良くなっていくと信じています。 問題があるとしたら…
いらすとやさんに「VRゲーム中に怪我をした人のイラスト」がありました。 「夢かうつつか」と言いますが、誰でも自分が見ている世界が「現実」です。口に出さなくてもそれが当たり前で、いわば世界観となっています。 VRに没頭して、例えばゲームにはまり込…
いまのままの自分ではダメだと思っている。現状への「危機感」を原動力にしないと、自分は努力しないのではないか。何か目標を決めたところで、結局やらないのではないか。こういった話題から受ける感覚は、馴染み深いものです。 これは「いまの自分」には足…
パートナー(長楽庵・所長)が体調を崩していて、10月21日のセミナー弦は急遽お休みにさせてもらいました。 体調不良のきっかけは、アトピー性皮膚炎の治療で脱ステロイドに踏み切ったことです。これまで経験がないと彼女が言うくらい、しんどいようです。 …
やままさんのサービス案内 長楽庵の事業所サイト(https://valuingpeople.org/)には「既存の制度を利用しにくい方、お一人おひとりにそった実践」とうたっています。 実は分かりにくいと感じていました。 とくに事業内容が分かりにくい。私たちの考え方とい…
私たち長楽庵が大事だと考えるのは「当たり前」のことです。 「当たり前」が、いまの社会ですべての人に尊重されている訳ではありません。 たとえば、戸籍があること、選挙権があること、子どもをもつこと(いずれもセミナー弦で取り上げたテーマです)。 行…
「福祉職が独立して活動できるような働き方を創りたい」という野望を語ります。 あなたが福祉の相談をしたくなったら、どこに行きますか。役所の窓口でしょうか、ご存知でしたら地域包括支援センターの相談員でしょうか。(まずはお住まいの行政窓口に行くこ…
前回の続きです。 前回は、事業所のサービスを利用するルールは、とても困っていて、求める声が小さい人の「必要」に応えるためにあると考えました。 自分のおこなう援助が、どんな「必要」に届いているのかを追いかけていると、あつれきが生じることもある…
すべての子どもと家族が、「公平な環境」で暮らしている訳ではありません。 いまは「公平とは何か」が日常で話題にならないほど、多様化した生活があります。 そこで改めて、援助を必要とする人のことを考えたいと思います。 あなたの勤める事業所には、どん…
前回は自分の軸を見つけるお話でした。今回は軸を見つけることが、援助の仕事にどのように活かせるかを考えます。 私は自分の軸に気づいたことで、2つの違いを意識するようになりました。 同僚(他者)の軸 事業所(所属)の軸 との違いです。 同僚が大切にする…
援助の仕事で何を大切にしたいのか。 私はなかなか分かりませんでした。 「譲れないこと」が自分の中にありそうなのに、それが言えなくてモヤモヤしてしまう。 だから同僚にも伝えることができず、迷惑をかけました。記録を読み返していると、なぜか「引っか…
ソーシャルワーカーは、所属する事業所のためではなく、援助を必要とする人のためにいる。 こう私がこだわるようになったのは、初めて勤めた社会福祉法人の影響がある。その法人は、重度・重複障害のある人の実践に取り組んできた。 既存の法制度から漏れる…
自分の声に耳を傾ける結城浩さんの文章を読んでいます。 どうすれば数学ガールが書けますか(Q&A)| 結城浩 | note 高校生(『数学ガール』シリーズの読者)が、「どうしたら書けるんでしょうか」と質問します。 結城さんは、著者として大切な姿勢を答え…
実習生の悩みソーシャルワーカー(社会福祉士、精神保健福祉士)の養成課程には、福祉施設等で実習を行うことが定められています。学生は実習生として「何もできない」と感じたり、自分が迷惑をかけているのではないかと悩むときがあります。私は学生と話し…
「生きにくさ」を感じるときあなたは「自分に価値がない」と話していましたね。あなたがこれまでの出来事を教えてくださり、感謝しています。他人にも近しい人にも認められなかったとき、悔しいのは当然ですよね。お話を伺っていて、私も残念な気持ちになり…
日本国憲法第25条「生存権の保障」は、社会福祉を学ぶとき初めに教わる内容の一つです。 社会の中でマイノリティ(少数者)の立場に置かれ、 その社会で当たり前とされる生活が送れない時、 国の責任で「最低限度の生活」を保障することを謳っています。この…
吉田友子著『あなたがあなたであるために』中央法規出版、2005という本から引用します。これまであなたはクリニックや療育センターや通級指導教室などでいろいろなことをアドバイスされてきました。 それは、あなたの感じ方・考え方が間違いだからではありま…
対人援助の仕事に就く人には、人の役に立ちたいという動機があると思います。 自分がなぜこの仕事を選んだのか、もう覚えていないかもしれません。 思い出せない人も、何かをしたい自分と困っている相手が、どこかでつながる経験があったのだと思います。助…
長楽庵の事業は、大きく分けて2つの柱があります。当事者と援助者のお手伝いです。当事者のお手伝いここでいう当事者(事に当たる者)とは、生活上で何らかの困難をもち、社会的な援助を必要としている人のことです。 その人(あなた)にとっての困難さを見…