相模原事件の判決が出た日から、1年が過ぎました。被告人は上告せず、死刑が確定しました。極刑が決まると、もう面会は認められず死刑囚から話を聞くことはできません。 一審で終わったことが私には心残りでした。彼がこの事件を引き起こした理由のなかに、…
お別れがありました。少人数の参列者で待っているあいだ、故人の思い出を話しました。 ご挨拶に伺うと気持ちがあたたかくなるような、すてきな方でした。 年末に訪問したときは、柔和なお顔で「今日は仕事休み?」と声をかけられ、エプロンを畳んでいました…
江ノ電の線路(本文と関係ありません) 先週末はお手伝いしている方の裁判員裁判がありました。 私は証言台に立つと「もっと話したい」と感じます。司法の世界に福祉職が入っていく訳ですから、アウェーの環境で届く言葉を磨きたい。 私は、判決後の生活支援…
Facebookで「優生手術被害者とともに歩むみやぎの会」さんが、署名を呼びかけていることを知りました。2019年5月28日には、私も仙台地裁前で判決を待っていた一人でしたので、すぐに署名しました。 ネット上の署名には、https://www.change.org/でアカウント…
2019年11月29日(金)、大手町で行われた事例報告会に参加させてもらいました。 内容は盛りだくさんで、大変勉強になりました。とくに感激したのが、活動の担い手である学生さんの生の声を聴いたことです。 御用聞きさんのサイトには、会話で世の中を豊かに…
このブログで「ほんとう」シリーズを書いていますが、講義でも話しました。 社会福祉で「相手を尊重する」ためには、「ほんとう」は誰にも分からないから、相手にとっての「ほんとう」を確かめようといった話です。 私としては、権利擁護、尊厳といった言葉…
前回、「ほんとう」が見えないのは専門職も同じと書きました。分からないから良いのです。私にとっては拠り所です。自分が正しくない可能性があるから「相手にとって」を考えることができるし、現実がより良くなっていくと信じています。 問題があるとしたら…
いらすとやさんに「VRゲーム中に怪我をした人のイラスト」がありました。 「夢かうつつか」と言いますが、誰でも自分が見ている世界が「現実」です。口に出さなくてもそれが当たり前で、いわば世界観となっています。 VRに没頭して、例えばゲームにはまり込…
元の住居に戻れない事情を抱えた人がいます。言うまでもなく、暮らしの中で住まいは大事な要素の一つです。司法手続きでは、被疑者・被告人と呼ばれる立場になりますが、判決後 は生活者として、いずれ地域に戻ります。 「住みたい場所、落ち着く雰囲気」な…
2019年9月の弦テーマ「障害のある人が刑事裁判の被告人になったとき〜刑事司法を知る〜」に引き続いて、同じテーマで実施します。 10月〜11月は事情によりお休みさせて頂きましたが、再開します。どうぞよろしくお願いいたします。 こちらの犯罪白書を印刷し…
いまのままの自分ではダメだと思っている。現状への「危機感」を原動力にしないと、自分は努力しないのではないか。何か目標を決めたところで、結局やらないのではないか。こういった話題から受ける感覚は、馴染み深いものです。 これは「いまの自分」には足…
パートナー(長楽庵・所長)が体調を崩していて、10月21日のセミナー弦は急遽お休みにさせてもらいました。 体調不良のきっかけは、アトピー性皮膚炎の治療で脱ステロイドに踏み切ったことです。これまで経験がないと彼女が言うくらい、しんどいようです。 …
新しい会場(リゾフィス湘南藤沢さん)で行う、初めての「弦(つる)」です。 当日は、台風の影響が一日中続きましたが、ご参加の皆さまのおかげで、無事に開催出来ました。ありがとうございます。 長楽庵にとってご縁のある千葉県館山市の被災状況が気にかか…
ようやく9月に入りましたね。 先日、仕事帰りに寄り道して山奥の観音様に行きました。おみくじを引いてみたら「なるべく自分の心をやわらかくしてつきあいなさい。次第に運がひらけて幸が増します。」と書いてありました。末吉だけど、いいこと言うなあ。 さ…
2019年8月末まで湘南藤沢インキュベーションセンター内に、事務所の住所を置かせてもらっていました。折に触れて運営のアドバイスをいただき、大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。 インキュベーションの言葉通り「卵が孵化」して卒業となり、…
梅雨の晴れ間は五月晴れ、と桃屋の昔懐かしいCMフレーズが頭を巡ります。いかがお過ごしでしょうか?さて、長楽庵セミナー弦 第8回のご案内です。 テーマは「成年後見制度を必要とする社会」です。成年後見制度利用促進法が制定され、利用促進基本計画が進…
やままさんのサービス案内 長楽庵の事業所サイト(https://valuingpeople.org/)には「既存の制度を利用しにくい方、お一人おひとりにそった実践」とうたっています。 実は分かりにくいと感じていました。 とくに事業内容が分かりにくい。私たちの考え方とい…
2019年6月10日(月)セミナー弦 第7回を開催しました。 テーマは「神奈川の部落史」講師は、神奈川部落史研究会の浅羽 孝政副会長です。 当日資料から一部引用します。 1.部落問題(同和問題)とは・日本国憲法 第14条 ・部落差別の解消の推進に関する法律(…
2019年5月13日(月)セミナー弦 第6回を開催しました。テーマは「精神科の外来診察は何をしているの?〜何をみて、何を聴き、何を伝えているのか〜」 講師は、日頃よりお世話になっている精神科医の先生にお願いしました。精神科医、精神科医療、全人的苦痛…
第7回のテーマは「神奈川の部落史」です。 第3回に開催した「戸籍って! なじみがあるようでよく知られていない“その歴史”」に触発されて、もっと学びたいと考えました。 神奈川部落史研究会の浅羽 孝政副会長のお話を通して、部落問題について考える貴重な…
仙台地裁前の報道陣 今週 5月28日(火)仙台地裁で、旧優生保護法による強制不妊手術の司法判断が示されました。 私も同じ場で直接経験したいと思い、出かけました。 先行する仙台で全国初の判決が出るということで、メディアも多数いました。 傍聴券は当た…
2019年5月10日(金)、神奈川精神保健福祉スーパービジョン研究会主催のスーパービジョン基礎講座が無事終了しました。参加者41名と大勢のソーシャルワーカーの方たちに集まって頂き、熱気あふれる二時間でした。講座を受けて考えたことを、未来のために書き…
2019年5月13日に実施するセミナー弦は、6回目になります。忙しい現場を終えた後、ご参加くださる方々のおかげで続いています。ありがたいです。 前回4月は「東京優生保護訴訟を傍聴して」がテーマでした(少人数でお話したご報告)。次回5月は次の通り予定し…
私たち長楽庵が大事だと考えるのは「当たり前」のことです。 「当たり前」が、いまの社会ですべての人に尊重されている訳ではありません。 たとえば、戸籍があること、選挙権があること、子どもをもつこと(いずれもセミナー弦で取り上げたテーマです)。 行…
地元の駅を歩いていると、知らないおじさんが「やあ」という感じで手をあげます。 一緒にいたパートナー(尚子)は近づいていき、少し話しています。 ビッグイシューを手に戻ってきた尚子さんに、知っている人?と聞くと、いつもあの人から買っているのだと…
ソーシャルワーカーが普段の実践を振り返る時間、 「スーパービジョン」に取り組み始めて7年目を迎えました。続けてきて改めて気づいたことがあります。みんなスーパービジョンを行うことに意味があることは知っている。 でも、ソーシャルワーカーにとって、…
先日、精神科ソーシャルワーカー歴60年以上の先生のお話をお伺いしました。一つ一つのお話が、私には歴史上の出来事・登場人物なのに、先生にとっては生き生きとした体験談としてよみがえります。例えば「ジョーンズの治療共同体」。 精神保健福祉の教科書に…
第5回、長楽庵セミナー弦が終わりました。本日のテーマは先月に引き続き「優生思想のいま〜東京優性保護訴訟を傍聴して」です。現在進行中の訴訟について知ると共に、旧優性保護法がどのような経緯を経てきたのか学びました。先月もそうでしたが、知るほどに…
平成30年度の普及啓発セミナーは、司法と権利擁護の両委員会によるコラボ企画でした。テーマは「今、私ができる“権利擁護”とは」。 私たち一人ひとりがこの日の問いかけを持ち帰り、明日からの実践に活かしたくなる内容でした。 プログラム後半の意見交換で…
優生保護法下の強制不妊手術を考える議員連盟(超党派議員連盟)で事務局長を務める福島みずほ議員 久しぶりに国会議事堂を直接みました。社会科見学ではなく、参議院議員会館で開かれた日本障害フォーラム(JDF)主催の集会に参加しました。 東京優生保護訴…